恋は雨上がりのように
今夜、ロマンス劇場で
足しげく通うロマンス劇場で坂口健太郎が演じる青年が1つの廃盤映画に熱中する。その映画から綾瀬はるか演じるお姫様がスクリーンから飛び出してきて話が進んでいく。
なんともまぁ、ありきたりなストーリーだろうと思いながら見続けているうちに、意表を突いた展開へ。気づけばあれ…なんだこれ…泣けるじゃねぇか…となって泣いてました。
ストーリーもよかったんだけど、これほぼ坂口健太郎が支えてるんじゃね?ってなくらい坂口健太郎の見所満載。爽やか系もミステリアス系もいけるなんて坂口健太郎ってカメレオン俳優だったのね。
ほんと絵から出てきた人みたいな良い顔だ…(語彙力)ってなるくらい俳優さんは横顔が美。画面全体に美が映し出されているようで「顔…顔美しい…」ってなる。
民王
Amazonプライムでついに配信。
総理大臣とおバカな息子との魂入れ替わっちゃう話、もう設定だけでおもしろい。
主演が遠藤憲一さん、菅田将暉くん。遠藤憲一さんあの強面のお顔で、息子精神を思うままに操ってて笑うしかない。それに対抗する菅田将暉くんもめちゃくちゃ演技上手い。第1話の息子の代理で銀行の就活面接する総理の演技、あっぱれ。
そして忘れてはならない脇役、高橋一生。
高橋一生のポジションを真っ当している高橋一生をこの作品では見れます。総理大臣補佐役です。高橋一生っぽいでしょ。全然タイムリープとかしない純愛とかもしない、みんなが望んでいる高橋一生のポジションの高橋一生がここにあります。
高橋一生は真顔で事をスムーズに運ぶ役が似合いますよね。その「ミステリアスさ」が魅力なんですけどね。あと心こもってんのかこもってないのか分からん感じでセリフ言うのも彼独特でいいんすよね。
高橋一生が売れて嬉しい反面、私だけが知ってる高橋一生はもういないんですよね。時間戻せるなら友人に「あの、ほら、よくさ脇役で出ててさ、名前思い出せないんだけど、あのかっこいいさ、脇役のあの人めっちゃ好き」と説明してた頃に戻してもらいたいです。
話が高橋一生に逸れましたが、作品おもしろいのでぜひAmazonプライムで。
ギルティ
なんだこの映画、ゾクゾクする。
先が読めなさすぎて主人公の飲む水にさえ注視してしまうほど。そして、この水には重大な鍵を握ることになる、ことはない。ただの水なのである。こんな水の映像に尺取る映画他にないんじゃないかとさえ今になって思うほど、「あ〜〜ウォーターサーバーの音ぉ〜〜」が耳に残る。
物語は、電話が常に鳴り響く緊急ダイヤル室から始まる。ここではいつも通り、大した事がない内容の電話が鳴り響く。
主人公の彼は今日の仕事さえ乗り切れば、それでよかった。だがしかし、とある一本の電話を取ってしまう。ここから彼が非常に追い詰められていく事でおもしろさが増していく。
スクリーンにはずっと主人公。場面展開はなし。頼りは声だけ、あと音。緊張と緊迫を常に感じながら、電話通話のたびに観ている側に少しずつヒントが与えられる。
正直予告見たときは、配信待ちでもいいかと思ったが、あの臨場感はスクリーンでも全然ありかなと。1800円出すのならレイトショーか特別日をおすすめ。一人でじっくりソロで楽しむにはもってこいな作品。
ぜひもう一度予告をYouTubeで見て、気になる方は劇場で観るのをオススメ。
あの暗闇の中、あの映画の雰囲気は結構相性がいいので。
グリーンブック
こちらは1960年代の実話を元にした映画。
まだ色濃く人種差別が残る時代に、黒人天才ピアニストとイタリア系白人がアメリカ南部へツアー周りの旅を供にするというお話。
非常にシビアなテーマであるにも関わらず、ユーモアたっぷりに描かれていてお国柄を感じざるを得ない。
当時のアメリカ人種差別は日本における関西人vs関東人の文化論争なんて比にもならないくらいであった。
実際に1964年に人種差別を終わりにする公民権法制定後、国民にすぐに根付いたとはいえずベトナム戦争終結以降の1970年代中頃まではあったのではなかろうか。
物語前半、白人運転手のトニーは明らかに黒人を差別対象としていた。
ちなみにトニーが住居しているのはニューヨーク。南北戦争で人種差別撤廃の運動があった北部なだけになぜまだ差別を?
これはもしかしてだが、第二次世界大戦の悔しみみたいなのの裏返しでなかろうか。
ヨーロッパ戦線ではドイツ、イタリアなどの中枢国軍は、黒人兵士も多数参戦したとされる連邦国軍側の勝利となっている。
そういった背景からくる反感なのではなかろうかと推測。だってめっちゃ向こうの人達自国の歴史尊重するよね。日本の歴史ほぼ覚えてねーもん。これが愛国心の差なのかしら。
兎にも角にも天才ピアニストのトニーは周るのである。南部へ。
こういう映画を観ると歴史を背景で知ることよりも、観たほうが早い。実際にその時代の生き方を観て知ったほうがすぐに理解できる。
とても人の繋がりが伝わる良い映画なのでオススメです。
時代背景知ってるほうがよりいいかも。
あと、最後にめちゃくちゃケンタッキー食べたくなるから注意して。
ボヘミアンラプソディー
こんなに素晴らしい映画があっていいのか。
そう、誰しもが思う。
観た人みんな思うのである。
あれ?最近のバンドよりQueenのがもしかして良い?
大ヒットロングラン上映なんて君の名は。以来ではないか。休みだし行くか〜と予定もなかったわたしは何気なしに車でブーンと近場の映画館へ。
観終わった後、車内は「ウィイイイイアーザチャンピョォオオオオオオオンウィイイイイアーザチャァアアアアアアアピョオオオオオン…」となる訳である。
この車内Queen現象は私だけではないはず。
鑑賞した人間はほぼそうなってしまうはずだ。
Queenという伝説のバンドを描いた武勇伝作品として仕上がってるだけでなく、フレディマーキュリーという素晴らしいスターとしての活躍の輝き、それに反する孤独、、その孤独を支え続けた元恋人やバンド仲間。
もう二部作にしてくれてもよかったんだぜ?と思ってしまうくらい詰め込みまくってて、じっくり描かれているというよりかは、どちらかといえばストーリーはテンポよく進められていた印象。だけどしっかりボヘミアンラプソディーの製作誕生とフレディの孤独、そして元恋人メアリーへの愛の描写は演者のラミマレックの演技もあって心を揺さぶられた。
しかも上映中バックミュージックは常にQueenの名曲流れ続けてるんだから、しっかりとしたアルバム。
そう、もうボヘミアンラプソディーはQueenのアルバムを観ながら聴いているのである。
曲知ってっけどストーリーどんなんやったっけとなってるLALAL○NDとは訳が違うのである。
最近の音楽を楽しむ傾向は生ライブで体感するようになってきてるようで、実際に上映スクリーンで生中継もあるみたいだし、その感覚をもう実際にQueenのライブに行けない私達が最後に味わえるのである。ラスト20分ライブエイド中継で。
DVD待ち組よ、どうせ観るならラストスパートの上映に駆け込みで観にいくべき。
でないと一生後悔することに。
そしてきっと思うでしょう、
こんなに素晴らしい映画があっていいのかと。