グリーンブック
こちらは1960年代の実話を元にした映画。
まだ色濃く人種差別が残る時代に、黒人天才ピアニストとイタリア系白人がアメリカ南部へツアー周りの旅を供にするというお話。
非常にシビアなテーマであるにも関わらず、ユーモアたっぷりに描かれていてお国柄を感じざるを得ない。
当時のアメリカ人種差別は日本における関西人vs関東人の文化論争なんて比にもならないくらいであった。
実際に1964年に人種差別を終わりにする公民権法制定後、国民にすぐに根付いたとはいえずベトナム戦争終結以降の1970年代中頃まではあったのではなかろうか。
物語前半、白人運転手のトニーは明らかに黒人を差別対象としていた。
ちなみにトニーが住居しているのはニューヨーク。南北戦争で人種差別撤廃の運動があった北部なだけになぜまだ差別を?
これはもしかしてだが、第二次世界大戦の悔しみみたいなのの裏返しでなかろうか。
ヨーロッパ戦線ではドイツ、イタリアなどの中枢国軍は、黒人兵士も多数参戦したとされる連邦国軍側の勝利となっている。
そういった背景からくる反感なのではなかろうかと推測。だってめっちゃ向こうの人達自国の歴史尊重するよね。日本の歴史ほぼ覚えてねーもん。これが愛国心の差なのかしら。
兎にも角にも天才ピアニストのトニーは周るのである。南部へ。
こういう映画を観ると歴史を背景で知ることよりも、観たほうが早い。実際にその時代の生き方を観て知ったほうがすぐに理解できる。
とても人の繋がりが伝わる良い映画なのでオススメです。
時代背景知ってるほうがよりいいかも。
あと、最後にめちゃくちゃケンタッキー食べたくなるから注意して。